薬剤師法第1条

「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」


 薬剤師法第1条には、『薬剤師の任務』が規定されている。

  薬は、健康の維持・増進にとって不可欠なものである反面、副作用や相互作用などの危険性を合わせ持っている。国は、薬剤師という専門職を国家として認め、薬剤師に対して薬の専門家としての役割と責任を負わせたと言える。

  つまり、病院や薬局などの医療現場において、医薬品の適正使用により、国民の安全を守ることは、薬剤師の責務である。本来、医薬品の安全性や有効性を確保し、さらに適切な指導により、国民の健康を保持すべき薬剤師が、その生命を脅かすことがあっては決してならないことである。

  国民が、安心して医療を受けることができる体制を確保・堅持する観点から、薬剤師は確実な調剤・適切な指導を実施し、さらには、誠実な接客姿勢を持って調剤業務を行う必要があると考える。

  そこで、国民の健康保持・増進のため、医療安全に関する知識及び意識を高め、薬剤師としての最大限の医療貢献、最善の薬物療法を提供することにより、医療の質的向上と信頼確保を最大の目的として、ここに本会の行動計画を示すものである。

『すべての薬剤師は、すべての国民のために』

平成19年4月1日     
社団法人福島県薬剤師会
会 長  桜井 英夫  


1 薬局・薬剤師における安全管理体制の整備を図る。

(1)「調剤事故防止マニュアル(日本薬剤師会編集:2006年7月発行)」の必読

(2)「薬局における医療安全管理指針」の整備
  ※「薬局における医療安全管理指針」のモデル(PDF:654KB、Word:57KB、Excel:51KB(資料版))

(3)「薬局における安全管理のための職員研修」の実施

(4)「薬局内での管理者への調剤事故報告の徹底」の実施

(5)「医薬品の安全使用のための業務手順書」の作成と検証
  ※「医薬品の安全使用のための業務手順書」作成マニュアル(PDF:322KB、Word:125KB)
  ※「医薬品の安全使用のための業務手順書(参考事例)」(日薬HPリンク)

(6)「5つの挑戦」、「5つの約束」、「5つの行動」の調剤室内掲示と遵守

2 「調剤事故・調剤過誤」及び「ヒヤリ・ハット事例」の報告を義務づける。


(1)調剤事故、調剤過誤発生時の場合

@報告用紙:「調剤(事故過誤)報告書」 (「報告様式1-1 1-2」)

A報告経路: 当該薬局 → 県薬 → 支部薬剤師会会長

B対  応:
○県薬担当者は、支部薬剤師会会長に調剤事故発生の連絡を行うとともに、当該薬局への対応を検討する。

○支部薬剤師会会長は、地区担当者及び県薬担当者とともに、当該薬局と連携を図りながら、今後の対応を検討する。

○支部担当者は、当該薬局と共に再発防止策を検討する。

○支部担当者は、「対応報告書」(「報告様式3-1 3-2」)」を作成し、県薬に報告する。

(2)「ヒヤリ・ハット事例」の場合(事例報告のみの場合)

@報告用紙:「ヒヤリ・ハット事例報告書」 (「報告様式2」)

A報告対象:ヒヤリ・ハット事例」の内、患者に誤った薬を渡した時点から、健康被害が発生しなかった時点までを報告対象とする。

B報告経路: 当該薬局 → 県薬

C対  応:
○報告書受領の旨を当該薬局に電話にて行う。

○事例報告であることを再確認する。 (県薬・支部薬剤師会の対応不要を確認)

○県薬担当者は、当該薬局と再発防止策を検討する。


3 再発防止・未然防止への取り組みを行う。


(1)本会は、「調剤事故」及び「調剤過誤」並びに「ヒヤリ・ハット事例」の報告があった薬局とともに、 事故内容を検討・分析し、再発防止策を立案、実施する。

(2)本会は、会員から収集した「調剤事故」及び「調剤過誤」並びに「ヒヤリ・ハット事例」を、注意喚起を目的として、随時、会員に情報提供する。

(3)本会は、薬局・薬剤師及び薬局職員に対し、定期的に研修会を開催し、調剤事故防止への注意喚起と周知徹底を行う。
  ◇ 4月:薬事研修会
 ◇6月頃:方部別“新任薬剤師のための調剤事故防止対策”研修会
 ◇11月:医療安全対策に関する研修会

【用語について】

1 調剤事故
○医療事故の一類型。調剤に関して、患者に健康被害が発生したもの。 (薬剤師の過失の有無を問わない。)
※例えば、健康被害の原因が患者本人にあるのか、薬剤師にあるのかが明確になっていない場合など。

2 調剤過誤
○調剤事故の中で、薬剤師の過失により起こったもの。

○調剤の間違いだけでなく薬剤師の説明不足や指導内容の間違い等により健康被害が発生した場合も「薬剤師に過失がある」と考えられ、「調剤過誤」となる。

3 インシデント事例(ヒヤリ・ハット事例)
○患者に被害が発生することはなかったが、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”とした出来事。

○患者への薬剤交付前か交付後か、患者が服用に至る前か後かは問わない。


薬局における安全管理体制に関する行動計画 PDF版(A4 12ページ:469KB)